会計事務所博覧会2024のご報告

「テクノロジーで変わる税理士事務所の未来」をテーマに、2024年10月17日(木)、18日(金)に開催した「会計事務所博覧会2024」(以下、会計博)。11回目を迎えた業界最大級のイベントに、全国から多くの職業会計人がおいでいただきました。誠にありがとうございました。

 

 

会計業界において、デジタル化への対応は喫緊の課題。会計博は、会計事務所が抱える課題を解決するための最新システムの展示や新しい仕事の創造、業務改善、効率化経営についての情報収集ができる場として、DX時代における会計事務所のあり方のヒントをつかんでいただけたことと確信しております。

会計事務所の発展と成長のためのノウハウ・コンテンツを集めて開催された今回の会計博の様子を写真でご紹介します。

 

 

出展社ブース

 

今回の出展企業は新規企業16社含め、全41社がブース出展。会計ベンダーほか、新しい出展社もたくさん増え、税理士業務のフィールドの拡がりを大いに感じていただける展示会となりました。
毎回、遠方から来場される参加税理士からは、「年々、展示内容が充実してとても参考になります」。また、「インボイス・電帳法に対応するためのソリューションは大いに参考になった」、「今、まさにChatGPTに代表されるAI活用が主流となっている認識に間違いなかった」という感想も聞かれました。

また、帳票の読み取り技術と自動化の最新ITツールや記帳業務の効率化システムなどに熱い視線が注がれたほか、AI-OCRやRPA、生成AIを活用した仕訳の自動生成システム、資料回収の促進、経理代行の効率化などに役立つ、最先端のデジタル化支援システムなどが人気を集めました。
さらに、各出展社の最新情報は特設サイトで閲覧・検索できる仕組みを昨年に引き続き導入したことで、出展企業側からは「より詳細な情報が伝えやすくなり、そのお掛けで出展ブースへの動線確保に役立った」という声も。

会計博初出展のTaxDome LLC(タックスドーム)社は、世界25か国で士業向けDXツールを展開している世界企業で、今年の春に初めて日本版をリリース。世界での展開のためにワールドツアーを行うなかで、「会計博」が唯一のアジアでのイベント出展となり、グローバルな展開にブースが賑わっていました。会計博では、付加価値の高い業務支援の展示も注目されました。

こうしたテクノロジーの進化や、仕事の在り方が大きく変化するなか、会計事務所に求められる「顧問先支援」の幅は確実に拡がってきており、企業型DC導入、補助金、企業版ふるさと納税、M&A、不動産相続、創業融資など、付加価値の高い業務支援の展示も注目されました。

 


 

今回は、これまで以上にブースデザインの装飾にも凝った展示も増え、イベントの華やかさが一段と増しました。

 

 

 

 

セミナー風景

 

 

【AI活用と税務調査】

会計博のセミナーでは、AI活用と税務調査が話題になりました。初日トップの講演は、「AI・データ分析活用で変わる税務当局の税務調査」。この分野に精通する国税OB税理士が、AIとデータ分析が税務当局の税務調査にどんな影響を与えているのか、また調査選定のしかたについてもAIがどのように税務調査プロセスを変革しているかについて言及し、人気を集めました。
 そして、会計博では初となる国税当局による講演は、「税務行政のDX~事業者のデジタル化促進について~」。税務行政の将来像の実現のための各種施策について、熱心にメモを取る光景が見られました。

 

 

【AIと税理士の役割分担】

さらに、「税理士のための生成AI活用の最前線」では、“産学連携”で「税理士AI開発プロジェクト」を立ち上げた税理士グループと、既に「税務相談ロボット」をサービス提供している事業家の会計士が登壇。「税理士はAIをどう使いこなしていけばいいのか」について、方向性が示されました。

 

このほか、「どうする⁉会計事務所のセキュリティ対策」では、ランサム攻撃を受けた会計事務所に直撃インタビューと題した取材動画の放映が大きなインパクトを与えました。

 

 

今回初企画の会計業界版の“採用ドラフト会議”は受講者も参加。AIが生成した6人の“バーチャル求職者”の中から採用したい人材を、ドラフト会議形式で入札していただきました。
これからの人材採用のあり方にヒントを提供しました。

 

【若手税理士が考える業界の未来】

最終日は、「加速する業界の成長と進化! “次世代税理士研究会” とみんなで考える業界の未来」をテーマとした若手税理士らによるディスカッション。次世代税理士研究会は、昨年初開催した税理士サミットで、話題を集めた団体。会計業界の未来などについての質問や課題を「〇✖」形式で受講者らにも回答を求めるなど、にぎやかなトークイベントとなりました。

 

 

出展社ミニプレゼン

 

2日間にわたり、8つの出展社ミニプレゼンを実施。40席のミニセミナー会場にて実施しましたが、こちらも席を増設して対応しました。

 

 

 

注目!特設コーナー

 

1.DX時代の最新Work Officeの実例展示
会計事務所の業務効率化につながる最新のオフォスツールや、DX環境を実現させる理想的なワークスペースを展示しました。

2.超IT税理士による「ITよろず相談会」
DX相談コーナーにて、ITまわりの駆け込み無料相談を実施しました。

 

 

来場者アンケートでは、「ほぼ期待通り」と回答したのが63%に達しており、「次回も来場する」が45%と関心の高さを示しました。
ネットやパンフレットではなかなか掴みにくい商品やベンダーの雰囲気を味わえて、疑問点はその場で聞くこともできる「会計博」。

なお、来年は2025年9月11日(木)、12日(金)の2日間、今回と同じく「東京都立産業貿易センター浜松町館」の2階展示室にて開催を予定しています。
ご期待ください!

 

 

2024会計事務所博覧会ガイドブックはこちらでダウンロードできます。

 

 

 

出展社一覧

 

 

 

過去の会計事務所博覧会(2020,2021はオンライン)